三重の多度大社は歴史は古く、多度山を神様が鎮座する山「神体山」として仰がれてきました。
5世紀後半、雄略天皇の御代に社殿が建てられ現在にいたります。
そんな、由緒ある神社を「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」と一緒に歩いてきました。
Phase One IQ3 100MP XF
本体のサイドに100MPの誇らしげな文字。
デジタルカメラの画素数もついにここまで来たかという1億画素CMOSセンサー搭載です。
標準的セットは「Phase One XF Camera with Prism viewfinder + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」
このカメラの撮影データは驚きの11,608pixel x 8,708pixelで300MB弱という半端なスペックのPCでは扱えないレベルになってきました。
今回は実際に神社でテスト撮影した写真を紹介したいと思います。
けっこう有名な神社なので知っている人が見ればすぐにわかるかも。
撮影データは全て手持ちでISOは100から400。絞りは開放の2.8です。
鮮やかな色の写真も撮ってみたかったのですが、残念ながら曇天でした。
それでもヒカリから影への調子の中に1億画素の凄さが感じずにはいられません。
サイトにアップするためデータ量を落としていますが写真の中に感じてもらえるはずです。
【作例】「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」と多度大社を歩く
露光差の大きい場所ですが奥の暗い部分も十分に表現されています。
突出した性能を持っているカメラはピーキーな傾向があり扱いにくい印象がありますが「Phase One XF」はとても扱いやすいカメラだと感じました。
明るい場所と暗い場所でボケ具合を確認してみました。
どちらとも同じような雰囲気で違和感のない素直なボケ味です。
1億画素のカメラらしく解像感は凄いの一言。
岩に張り付いたコケの一つ一つやおみくじの折れ目まで表現されています。
2枚目のカットは玉ボケを作ってみましたが美しいボケができました。
このカットからわかるように大きさ・重量は別として写真で表現するということでは35mm感覚でいけますね。
岩の立体感を見るとカメラの性能の高さを感じます。
まるで写真の中に立体が存在するかのようです。
気になる歪みもなくレンズ性能の高さも感じます。
今回は曇天の日没前で光量がなく、すべてのカットが開放での撮影になりました。
本当はレンズもいろいろテストしたいところではあったのですが残念です。
ただ、ボケをみる限り、このレンズは2絞りくらい絞ると解像力がぐっと上がりそうな感じがしますね。
多度大社には白馬伝説があります。
多度山の小高い丘の上には、遠くに広がる街並みを見はるかせ、人々の折節の喜怒哀楽を静かに見つめている白馬の姿がとらえられたとのこと。
天翔る馬には翼を与えたように、その姿を変えて神の懐へと走り去ると、人々の幸せや出会い、喜びを乗せて、再びこの地へ舞降りてくると語り伝えられています。
そんな伝説の白馬を撮ったカットです。
かなり動きが激しく開放で撮影しているのでピントが厳しい状態ではありましたが、一発でピントを合わせてくれました。
俊敏なAFではありませんが、かなり高精度のAFであることは確認できました。
「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」はスナップを撮るカメラ?
今回はスナップ撮影で使いましたが、本来はスタジオ撮影や風景写真など三脚をすえてしっかり撮るカメラです。
たぶん、こんな使い方をしたのはボクだけではないでしょうか。
なぜ、スナップを撮るカメラではないかというと重くて大きなサイズということ、そして1億画素ともなるとピントやブレに敏感だからです。
だからこそ、解像力の高さや階調の豊かさをいかせるようにしっかり撮ること必要があるのです。
このテスト撮影の後、スタジオでライティングした撮影に使いましたが、かなり拡大しても解像していて驚きました。
今回は本当の実力をお見せすることはできませんでしたが、片鱗を感じることができたのではないでしょうか。